2010年 12月 13日
今日はお付き合いで歌舞伎鑑賞。 (踊りのお稽古の関係でたまにあるのだな) 摂州合邦辻(せっしゅうがっぽうがつじ)、という、私の苦手な御家騒動もの。 なので、内容をよく把握しない状態(=期待してない状態)で行ったのですが、 これがまぁ、すごい良かった。 見に行って良かったと思った。 正確には、尾上菊之介(寺島しのぶの弟くん)がすごい良かった。 許嫁のいる継子に惚れて、どこまでもストークする継母役だったのですが、 (最後にはそれが継子の命を救うための芝居だったというタネ明かし有り) 一途な邪恋に執り憑かれた女の、恐ろしいくらい真っ直ぐな様がでていて、 女の狂おしさとか、いやらしさとか、そんなものまで見えて、 役とはいえ、かなり怖かった。 継子と許嫁の間に割り込んで話をしていて、 許嫁にはすげー怖くて、継子にはすげー甘ったるくしゃべったり、 女なりの「わかりやすさ」みたいなものとかも。 キャラクターの芯が全くブレなかった。強かった。 すごいなぁ。30歳そこいらの男性で、ここまでできるとは。 「この人の芝居をまた見たいな」と思えた。 演技が上手い、とはたぶんちょっと違う、良いものがあった。 ロビーではやはりあちこちで海老蔵の話題が。 私は、あんまし興味が無いです。別に、どうでも。 1年か2年、活動自粛して、その後真面目に芝居人として精進すればいいんじゃない? てくらいは思いますが。 だって彼は2年自粛しても、必ず主役の席は約束されているのだから、 この先40年くらい続くであろう役者人生(主役人生)のために、 今は、反省?改心?酒断ち?わかんないけど、大事に過ごすべきかいなぁ、と。 なんだかんだ言っても、彼は良い役者だから、居なくなってもらっては困るのだよ。 海老蔵の出るはずだった1月の公演、代わりが坂東玉三郎の「阿古屋」になったとか。 代わりにしちゃ豪華だ!これは見たい。 阿古屋は歌舞伎の女形の中で最難関と言われる演目。 劇中で琴、三味線、胡弓を演奏しなければならないという、 役を演じる以外の技量を必要とされ、 今この役を出来るのは2人くらいしかいないんじゃないか?というもの。 故に、なかなかお目にかかれない芝居。 松竹もすごい一手を打ってきたなと思った。 気がつけば結構久しぶりの更新になっちゃいました。 日本のどこかでは生きてます。
by pocket-xiao
| 2010-12-13 00:04
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