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2011年 10月 01日

「全うする」

9月30日で1年11カ月の出向生活を終えました。
長かった。かな。たぶん。
ずいぶんといろんなことが多かった。
社内でお世話になった人の多くから、
「来てくれたのに辛い思いさせて申し訳なかった、大変だったよね」と言われた。
そりゃ出向で来てるのに、配属先の部署は廃部になるし、
呼んでくれた上司は異動させられるし、早期に名古屋に転勤になるし、
名古屋でも上司が二転三転するしで、まさに流転と怒涛の1年11カ月だった。
まぁ、私の流転は一部の上層部のせいだと思うから、
謝るなら、同情するなら、とりあえず偉い奴出てこいよ、って感じ。

定時近くに退任のあいさつをさせてもらった。
何を言うか全くのノープランで、
しゃべり始めたらぼろぼろ泣きだしてしまったのだけど、
それにしてはきちんとそれらしいあいさつが出来た。
「ひとまずこの事業は成功しているので、
私は自分の足跡と爪痕をこの会社に残せたと思っています」
というのが、思いつく一番綺麗な言葉での自分の気持ちだったので、
これはきちんと伝えた。

フロア全体のあいさつが終わって、部内と、席の近い制作部に
お菓子を配りながらお礼を言って回った。
制作部でいつも寡黙に仕事をしているデザイナーさんに
「すみません、いつもうるさく仕事してて、ご迷惑おかけしました」
と声をかけたら、
「ありがとう。うちの会社を助けてくれて。本当にありがとう」と、
すっと手を伸ばして握手を求めてきた。
その方の手を握りながら、何か頑なものが崩れるような気がした。
部署が違うのに、この人私の仕事を認めてくれるんだー、って。
この言葉と、差し出された手で、
私の名古屋での1年ちょっとの仕事が「成就」した気がした。

「頑張っていれば周りは必ず見ていて、認めてくれるから」と、
大事な友人が言ってくれたことを思い出す。
その言葉そのままだった。

でもできれば、直の上司に成就させてもらいたかった。
褒めることも叱ることも苦手な上司は、
私にとっては、働き甲斐の無い仕事のパートナーだった。
私は期待される仕事の出来の150%以上で完成させてみせる、
というのが仕事のポリシーなのだけど、
期待自体をされなかったら、何も応えられない。
必要とされないということは、こんなにもつまらなく辛いものかと思った。

で、私は全然気付かなかったのだけど、
実は結構、私の妙な存在感とか、仕事内容や仕事の仕方は注目されていたらしく、
この最後の1週間になって、そういう感想をたくさん聞くことになった。
最後だから、皆さんいろいろ言ってくれたんだろうけど。
なんだよ、もう、もっと早くそれが分かってたら、
私この会社をこんなに嫌いにならずに済んだのに。

とりあえず、私は自分のやるべきことを全うした。頑張ったと思う。
今日の今日なので、まだ次に向かう気力は無いけど、
引越して、しばらく体と心と脳ミソ休めて、余裕と気楽を手に入れて、
古巣の会社に戻ったら、またとろ火からジワジワ温めます。

この1年11カ月で覚えたこと。
新幹線の系統。
「のぞみ」「ひかり」「こだま」の違い。
ものづくりの手法。
女子会での立ち居振る舞い。
こんなもんかね。

by pocket-xiao | 2011-10-01 02:54 | 今日ノ出来事


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