2012年 04月 15日

4月15日 平成中村座

1年半ぶりの「法界坊」。
前回、大阪城公園で小屋掛けした時に見に行き、
あまりの素晴らしさに2週連続で見に通った、思い入れ深い演目です。
串田和美演出の歌舞伎作品の中では、
底抜けに明るい作品。
劇中に何人も死んでいるし、その演出も古典劇にしては過激だと思うんだけど、
嫌な感じが残らないという不思議。

法界坊は身なりが汚くて、どう見たって近寄りがたい風体をしている。
しかも破戒僧だということを誰もが知っているような存在。
社会的にはかなりのアウトロー。
どう見たって「非モテ」。
それでいて、言葉の端々に色恋にかなりの自信があるようなことが出てくる。
ギャグ的な感じではなく、真面目なシーンで本気で言っている。
究極の勘違い野郎、に仕立てたいのかな。
いつもここは意図がよく分からない。
まぁもしかしたらアウトロー界では帝王なのかもしれないし。
かわいいといえば、かわいい。
いやしかし、好かれたいか、と言ったら否。

このお芝居のラストは、法界坊に殺された姫と、
その後殺された法界坊の霊が合体した妖怪みたいなものが、大立ち回りするというもの。
踊りが進むにつれて、女性の姿から妖怪(怪物)に変化していく。
少しずつカツラや化粧や衣装を変えながら、
動きも女踊りから悪役の立役になっていく。
最後には舞台後ろを開けて、スカイツリーを背景に、
特効でものすごい量の桜吹雪を散らしながらの大見得。
これが見たかったから1階席取ったようなもの。

やっぱり勘三郎の法界坊は良い。
平成中村座という空間で見るから、ってのもあると思う。
来年秋、大阪で平成中村座またやるらしい。
大阪城の天守閣を背景の桜吹雪と大見得は、また格別である。

今日の席(通路横)で良かったこと。
劇中、客席に勘三郎が降りてきて、客いじりをしたのだけど、
私の2つ奥隣に座っていた子供をいじっていて、
通路側にいた私のすぐ前に勘三郎が立つような形になった。
触れようとしたわけではないけど衣装が手に当たった。
あ、やっぱり良い生地だなぁって思った。
法界坊はみすぼらしい成りをしているけど、
みすぼらしく見えるだけで、薄絹か、細い綿糸の布の着物、衣装は良い生地を使っている。
そんな気付きもある、良い観劇でした。

来月は平成中村座浅草公演のラスト。
見たかった「髪結新三」がかかるとな。
これで落ち着くと思いきや、6月はコクーン歌舞伎。
今年はクドカン演出とのこと。
見に行かなきゃなぁ。
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by pocket-xiao | 2012-04-15 18:43 | 今日ノ出来事


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