2006年 08月 28日

三面記事

  書き終わってから前書きしますが、
  今日の記事は結構逝っちゃってるので、
  読むならかるーく、かるーく読んでください。
  
3日ぐらい前、
「青森の高校1年生の男女が静岡のホテルで心中を図り
男だけ死に切れずに助けられる」
というニュースを1度だけテレビで見た。
それが青森の地方ニュースだったか、全国ニュースだったかはよくわからない。
ただ、ほとんど話題にならなかったことだけは確か。
いわゆる「三面記事」事件。

2人で睡眠薬を大量に飲んだが、
男には睡眠薬が足りなかったのか、目覚めたところ、
女は既に死んでいて、自分も後を追おうとカッターを持ち出したが
死に切れず、従業員に発見される・・・
という顛末らしい。

大学の卒業論文で心中について取り上げた関係で、
私は心中というものに関してちょっとうるさい。
ちなみに今回の場合は心中として成立していないので「心中未遂」。

 心中は英訳でdouble suiside from love
 loveゆえのdoubleでの自殺
 (確かこれ前にも書いたなぁ・・・)

心中未遂で生き残るのはたいていの場合、男。
投身とか入水とか、2人同じ条件下の場合はともかく、
古くからの「男が女を殺してから、男が自殺する」パターンでは、
女が死ぬ際の「断末魔」に耐え切れず、自殺し損なう、ということが多い、らしい。

 かの有名な近松門左衛門の「曽根崎心中」にも
 お初の死に行く姿に数分後の自分の姿を重ねて
 自分に刃を立てるのを恐ろしがる徳兵衛の心情が描かれています。
 ま、これはお芝居の台本ですが。

江戸時代に八代目将軍・吉宗が制定した「相対死(心中)」を禁止した法律では
心中をしたものは屍であろうと、片方が生きていようと、両方が生きていようと、
見せしめに全裸で晒しに出されたそうな。
その事例を調べたことがあるのですが、やはり生き残るのは、男。

 ちなみにこの晒し刑はわりと早い段階で取りやめになったそうです。
 というのは、あるとき晒しに出した女がひどくギャランドゥ(死語?)だったそうで、
 見物人があまりにも多く出てしまったから・・・だそうで。
 江戸時代の法令関係調べていると必ず出てくる逸話。

 ちょっと話題ずれるけど。
 かの映画評論家・淀川長治が「失楽園」について
 「不倫をしている2人が心中前夜にSEXを重ねるのだが
 愛とか愛の美しさがそこに皆目見当たらなくて、ひどく呆れた」
 という批評を雑誌に寄せていた。

しかしこの高校生の男女、なぜ心中しようとしたのか、ちょっと気になる。
若いんだから、いくらでも恋愛のし様があろうに。
こんなに自由恋愛の、今のご時勢に。
なんで心中という古臭い恋愛の結末を選んだのか。
心中は添うに添えない事情のある男女(とも限らないか)が
最後の最後の最後の手段として、選ぶものであって、
死ぬことへの勇気があれば、他のことに勇気を使ってほしい。

他のたくさんのニュースに埋もれる形で、
事件の顛末だけしか分かっていない。

論文書く前に、現代の心中の本も読もうと思って手に取ったけど
そらもうグロくて・・・読めず!
実際心中はそういうものらしい。
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by pocket-xiao | 2006-08-28 23:53 | 雑言タハゴト


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