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2008年 06月 23日

その翌日

コクーン歌舞伎を見た翌日は、立川談志の落語会。
本来独演会だったものが、本人の体調不良のため一門会に変更。
・・・相当悪いんじゃなかろうかと心配。

  立川談志に惹かれるのは、素直なところ。
  言いたいことを言う。
  それが放送禁止用語であろうが差別用語であろうが、
  思っていても普通は口に出せないことを言う。言ってくれる。
  
  自分にも素直だから、今は「死にたい」とばかり言う。
  「どうやって死のうか毎日考えている」なんて言う。
  そんなことばっかり聞くから、「早く見に行かなきゃ」と焦ってしまった。
  立川談志を一目でも見ておかないと、後悔するような気がしてならなかった。
  私の中では「最後の昭和の噺家」。
  志ん朝が逝き、円楽が引退(一応?)した今、
  あの人が高座からいなくなったら、昭和の落語がなくなってしまう気がする。 
 
この日の落語会で、立川談志は最初に30分の漫談をした。
挨拶と、仙台で地震にあったことと、ブラッキーな小噺を立て続けにして、
「目まいがするなァ」などといいながら、ぼそぼそしゃべり続けた。
そして最後に着流しで登場して「お、珍しいな」と思ったら
弟子が袴を持って追いかけてきた。
「着物着てるとこ見せても構わないだろ」と言いながら舞台で袴をつける。
やっぱりこの人は黒の紋付に袴がよく似合う。

「出来るかどうかわからないが・・・」と言いながら、
結局40分ほどかけて「田能久」(たのきゅう)という噺をした。
まぁずいぶんと地味なチョイスだし、相変わらず話は飛び飛びだったが、
一席演じてくれてとてもうれしかった。

もう、以前のように楽しそうに昭和の歌謡曲を歌う姿を見ることはできないだろうし、
大好きな人情噺を聞くことはできないだろうけど、
もうちょっと、立川談志の話すことを聞いていきたいと思った。
元気じゃなくてもいい、声がかすれていても構わない。
二度と現れることのない、まさに唯一無二の噺家だから。
噺家と言うよりも、ああいう日本人はもうこれからは現れないんだろうな、と思う。

落語を聞き始めた14年ほど前によく聞いていた、円熟した噺家さんたちが、
ここ数年で多く亡くなってしまっている。仕方がないが、さみしいことだ。
そしてなかなか次の世代を探せないでいる。
巷では若い女性の間で落語が人気だ、なんてことも聞くが、
それが本当かどうかもわからないけど、ルックスだけじゃ噺は聞けない。
私はね。
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by pocket-xiao | 2008-06-23 23:39 | 今日ノ出来事


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