カテゴリ:いとし、しほらし、かはいらし( 163 )


2012年 07月 23日

ルーツ

たまには芸のことについてじっくり書いてみようなんて思いまして。
たぶん、長文です。たぶん、とりとめないです。

既成観念が変わるくらいにガツンとした芸に出会うことがあります。
しょっちゅうはないです。ほんの、数年に一度程度です。
それを時系列に並べてみようと思います。
文中に突然出てくる番号は、便宜的に振ってみたもの。

私の芸のルーツの、本当の根っこは「落語」です。
中学生の時にTVで見た【①春風亭小朝の落語】が、全ての原点です。
演目は忘れました。「辰巳の辻占い」もしくは「動物園」?
いや、もっとメジャーな話だったような気もするし。
大人が見るようなものには面白いものがあるんだなぁ、って思った。
で、そこからTVラジオの演芸番組を総ざらいし、記録するという、
とても中学生とは思えない生活が始まる。

  小朝の落語は面白い。達者だと思う。理知的だし。色っぽいし。
  だいぶ長いこと聞いていないけど、今はどんなになっているんだろう。
  きっと相変わらず面白いんだろうけど、今の私の感性に添うのかどうか。

落語を聞くなかで、当然、【②古今亭志ん朝(故人)】に出会う。
鈍行で2時間かけて、落語を聞きに行ったことがある。
「船徳」という、家を追い出された貧弱な若旦那が船頭のまねごとをする噺。
高座にいる志ん朝の後ろにはきちんと江戸時代が見えた気がして、
あぁ、落語ってこういうものなのか、と思った。
今見ているこの人は江戸時代の人であり、背景は江戸なのだ、と。

  それと当時、毎年8月の中席、浅草演芸ホールで「住吉踊り」という会が開かれていた。
  志ん朝が音頭を取った、演芸と踊りの、お祭りみたいな会。
  これを高校2年生の時に上京して見に行った。
  非常に素晴らしいものだった。
  「かっぽれ」という座敷踊りを10パターンぐらい、
  いろんな芸人さんが踊るのだが、どれも趣向を凝らしていて面白い。
  私がのちに日本舞踊を習うきっかけとなった一つがこれ。

だから志ん朝が早くに肝臓を病んで亡くなった時は、とても悲しかった。
もっとライブで見たかった。
背景に江戸を背負っていた唯一無二の芸人。

落語を聞いていると、節々に歌舞伎が出てくるので、
今度は見識を広めるためにと、歌舞伎を見るようになる。
最初は面白いとも何とも思わなかった。しいていえば、「よくわからない」。
ただ、ビジュアル的な美しさには興味を持った。

高校3年生だったと思う。教育テレビで【③歌舞伎舞踊「関扉」】を見た。
関所の番人が実は日本を征服しようという悪者で、
征服の印に切り倒そうとした桜の木の精霊と戦う、という、
言ってしまえばそんな内容の踊り。
松本白鷗(幸四郎のお父さん)と中村歌右衛門によるもの。
その演出に度肝を抜かれる。
歌舞伎舞踊の演出の目玉である衣装替えがあるのだけど、
その変わりっぷりがダイナミックで、鮮やかで、しかもきちんと意味がある。
踊り自体も迫力があるもので、今でも「関扉」は一番好きな舞踊。

だらだらと歌舞伎を見続け、大学1年生の夏、
7月歌舞伎座【④「義経千本桜 大物浦」】を見た。
市川猿之助(当時。今は猿翁)演じる平知盛の死に際が凄まじく、
これまで「歌舞伎は型の芸」だと思っていた私の脳天を激しく揺さぶった。
こんなに面白いものなのだと、歌舞伎を心底見直した。
ここから数年にわたり猿之助の歌舞伎を見続けることになる。

大学1年生の冬、学生マジックの発表会の裏方をした私は、
【⑤そこでとても素敵な演技をした方】と知り合った。
後々、私の演技にも多大な影響を与えた人である。
その人が出す花はとても綺麗だと思った。
たぶん、ここでマジックを挙げるのは、この人の演技だけ。

ここからしばらくブランクがある。
猿之助の歌舞伎を見続けて数年、大学も卒業して2001年、
【⑥スーパー歌舞伎「三国志Ⅱ 諸葛孔明篇」】を見た。
これはいろんな意味で衝撃作だった。
京劇を取り入れたアクロバティックな演出、
アホか!?ってくらいの本水を使った立ち回り、
火炎放射気を振り回したり、火花を散らしてみたり、
ラストの、劇場の通風孔から劇場中に降りしきる桃の花びら(もちろん紙ですが)。
話自体も、三国志が全く分からん私でもきちんと飲み込める内容。
あれをライブで見た、というのは、私の人生の中でもかなり貴重。
もう1回、あの降りしきる桃の花びらを見たい。
誰ぞ見せてくれないものかと。

時期は定かではないが、2005年ごろ、再び落語に少し戻る。
高校生の時に集めたまま、何年もそのままにしていたビデオを、
何のきっかけか、見てしまう。
【⑦立川談志「芝浜」「文七元結」】、両方、人情話である。
私は人情話が好きではない。別に人情を落語家が語らなくても、と思っている。
が、不覚にも芝浜を見て泣いてしまった。
文七の、心情描写のリアルさに、驚いてしまった。

  なぜ、もっと早くこのビデオを見なかったのか、と激しく後悔。
  もうこのころ、談志はほとんど高座に出ていなかった。
  でもたぶん、早く見ても、良さに気付かなかったとは思う。
  物事のタイミングって、そんなもんだろう。 

これ以降、談志にどっぷり浸かる。
私には気持ち良くなる毒のような存在。
数少ない落語会、熾烈なチケット争奪戦などもして、3回見に行った。
去年、談志はあっけなく死んでしまった。覚悟はしていたものの。
あぁ、本当に昭和が終わった、と思った。

2008年、今につながる出来事として、
【⑧コクーン歌舞伎「夏祭浪花鑑」】を見た。
コクーン歌舞伎はずっと見に行きたくてもチケットが取れなかった。
きちんと歌舞伎なんだけど、妙にエグくて、明暗の差が激しくて、
見ていてものすごく疲れたが、手拍子にスタンディングオーベーションで終わるという、
これ歌舞伎か!?という劇場の雰囲気があまりにも良すぎた。
感情を振り回しては揺さぶりまくる、串田和美マジック。
そしてスーパーなオヤジ、中村勘九郎(当時。今は勘三郎)。
これ以降、コクーン歌舞伎を毎年見るようになる。

そして2010年に大阪城公演で小屋掛けをしていた平成中村座で
【⑨「法界坊」】を見てから、いよいよ中村屋の追っかけが始まる。
法界坊は本筋も素晴らしく面白く、かつやはりエグく作られているのだけど、
最後の「双面(ふたつおもて)」という歌舞伎舞踊が、本当にすごい。
娘姿で踊り始めて、次第に狂乱になり、カツラや化粧や衣装を替えながら
最後には鬼になっての華やかな大立ち回りになる。
そこに、舞台後ろを開けての演出で、
紅葉の大阪城公園の向こうに大阪城の天守閣が見えて、
さらに特効で桜の花びらを噴射するという、
アドレナリンが出まくって止まらないエンドを迎える。
これはあまりにもインパクトが強すぎて、2週連続で大阪へ見に行ったくらい。

今年に入ってから2つある。そして両方とも、中村屋によるもの。
5月の浅草・平成中村座で見た【⑩中村勘九郎「舌出し三番叟」】。
三番叟自体は、舞踊としては大変地味で、全然興味が無かったのだけど、
勘九郎の三番叟は妙に印象に残って消えない。

  すごく難しい踊りだということは、経験上もあって、わかる。
  相当稽古しないと、あそこまできちんと踊ることはできないと思う。
  舞台上に2本の燭台を立て、地明かりは最低限にして、
  昔の芝居小屋の雰囲気を再現したような演出の中、
  その誤魔化しのきかない舞踊を踊るという難しさ。
  これを見て、日本舞踊に対する自分の価値観が変わった気がした。
  どうしても派手なものを好みがちだったのが、
  きちんと見せてくれるものは硬いものでも面白いと思えた。

そしてつい先日見た【⑪信州まつもと大歌舞伎「天日坊」】。
コクーンでも見たのだけど、松本では演出が追加されていたりして、
よりパワーアップしていた。
相変わらず、串田マジックにかかって、見終わった後相当ぐったりする。
軽く頭痛を覚えるほど疲れる。

  松本は町をあげて盛り上げていて、その取り組みも素晴らしく感動した。
  駅からずっと幟が立っていて、劇場までウキウキで歩いたし、
  劇場のロビーには縁日が出ていて、むっちゃくちゃ盛り上がっているし、
  地方の市立のホールとは思えないほど立派で素敵なホール、
  (世田谷パブとか天王洲銀河とかと同じかそれ以上の造作とクオリティ)
  若い客層が多くて、やたらと盛り上がる会場。
  こういう町起こしは手伝いたいなって思う。

・・・・・
全部で11個でしたね。
細かなものはもっとたくさんあるんでしょうが。
この11個は墓場まで大事に持って行きます。
墓場に行く頃にはあといくつ増えているのか分かりませんけども。

基本的には古典が好きです(十分すぎるほどわかるだろ。。。)。
正確には、古典を、きちんと咀嚼して消化した上で見せてくれるものが好き、です。
本人が消化していないものを見せられても、こっちが消化不良になるだけ。
最近中村屋ばっかり見ているのは、古典か、古典を消化したものを、
きちんと美味しくして、誠実にこちらに提供してくれるから。
それと、ずっと年配の方を追いかけてきたので、
失うことの方が多くて、悲しい思いをしてきた。
中村屋の息子2人は自分と同年代、ずっと見ていられるから。だから。

そして今週、かつて心底惚れこんで追いかけた猿翁(当時猿之助)を見に行きます。
おそらく舞台で見るのは最後でしょう。
ずいぶん痩せてしまって、映像ですら、痛々しくて見ていて切なくなるのに、
舞台を見て、自分はどんな気持ちになってしまうのか。
久しぶりにお目にかかれるから楽しみなのだけど、
見納めになるような気もして。

・・・・・
やっぱり長くなりました。
結論としては、私は耳年増、目年増、感性年増であるということです。
[PR]

by pocket-xiao | 2012-07-23 00:23 | いとし、しほらし、かはいらし
2012年 07月 08日

じんわり美味しすぎる

何年目ですかね、今年もシアターコクーンのコクーン歌舞伎を見てきました。
今年はいつもの串田和美演出に加え、脚本がクドカン。
役者も若手中心に劇団の方も多いという、いつもと違う感じで。
いかんせん去年が暗すぎて個人的にダメージが大きかったので、
クドカンの脚本なら・・・!という期待を持ってコクーンへ。

いろいろ私が読み違えていたせいで、今回のスケジュールがめちゃくちゃでして。
最初、29日にお芝居を見て、30日に大学のサークルのOB会に参加するという、
上京スケジュールを立てていたのですが、
30日が四半期末の棚卸であることに後で気が付き、
29日日帰りでの上京に変更。
開演が18時、まぁ長くても2時間半、9時半の新幹線には乗れるかな、
そうすると名古屋からの在来線も終電1本前には乗れるかな。
と思っていたら、上演時間が休憩挟んで3時間半。
やべ。新幹線の終電に間に合うかどうか?というレベル。
最悪、東京で泊まって、翌朝始発の新幹線で職場に、
という選択肢もあるし、夜行バスという手段もある。
けど、30日は残業必須だから、なるべく家で寝たい。。。
どうやって帰ろうかを考えながらの観劇でした。

話のはしょり方も、役者も、衣装も、セットも、音楽も、本当に良い舞台でした。
歌舞伎のお約束事もきちんと守りながら、客席に近い。
衣装もお約束を守りながら、質感とかボリュームとか斬新。
柄が素敵なものが多かった。だいぶ洋寄りの柄を使っていた。
相変わらず重いテーマの内容で、相変わらず串田演出の殺しは残酷で、
グイグイこっちの心情をえぐってくるのだけど、
衣装とかセットの軽さやPOPさで、ずいぶん中和されてた。
なので、今年は良い気分で劇場を出られた。
とはいえ、ものすごい心が揺さぶられまくったので、すっごい疲れた。

帰りの新幹線(終電間に合った)~翌日~2日後~3日後。
じわじわくるんですわ。余韻が。
セリフのことを考えたり、役者の表情を思い出したり、
衣装を思い出してニヤニヤしたり。
ここまで後日の余韻が来る舞台は初めてだ。後味が良すぎる。
これまで観たコクーン歌舞伎の中でも特殊に最高な舞台でした。

ということで、もう1回、終電を気にせず集中してみるために、
来週松本へ出掛けます。その価値はあるなぁと。
[PR]

by pocket-xiao | 2012-07-08 23:34 | いとし、しほらし、かはいらし
2012年 06月 14日

思い出したように見る程度ながら

NHKの「タイムスクープハンター」という番組は良く出来ていると思う。
要潤扮する未来の人が、日本のいろんな時代にタイムスリップして、
その様子をリポートする、という、いかにもNHK的な、
若干前時代的な番組ではあるのだけど。

何が良く出来ているかって、「言葉」がね。
タイムスリップした先の、その時代のその地方の言葉が、
再現しうる限りできちんと話されていること。
ゆえに、日本語なのに字幕が出る。

それが本当かなんて、誰も分からないんだから、
普通の時代劇みたいに、現代語でやったって何の文句もないのに。
以前、九州の防人のリポートの時(たぶん戦国後期)に、
その防人たちの言葉が、ほとんどヒアリングできないような単語やイントネーションで、
でも「あぁ、昔の美しく聞こえそうな大和言葉だなぁ」って思って。
それに感心してから、一目置くようになった次第。
台本書いている人も、演じてる役者さんも、大したもんです。

あと、セットや衣装が汚い、というか、生活感がきちんと出ているところ。
ぬかるんだ道とか、ボロボロの着物とか、ボサボサの髪とか、
たぶん昔の庶民はこんな感じなんだろうな、って、人間臭さが見える。
最近のNHK時代劇ならではの、古臭い演出。

しかも1回毎にテーマが違うので、
気が向いたときに気楽に見られるのが良い。
こういう「日本の昔」のきちんとした表現方法があるんだね、って、
良い提案をしてくれる番組です。
[PR]

by pocket-xiao | 2012-06-14 23:29 | いとし、しほらし、かはいらし
2012年 05月 13日

お献立

名古屋に来てから、なるべく自炊をするようにしている。
が、いかんせん料理の心得が無さ過ぎて、
いつも同じものばかり作ってしまう。
なので、最近は献立を作るようにした。

献立を作ると、買い物に無駄が無い。
作ったことが無いものを書いてみれば、それも作るようになる。
(一応料理本は2冊ぐらいはあるのだ。)
お弁当分と夕御飯分、使いまわしなんかも書けば、作る時に量を迷わなくて済む。
なかなか良いシステム。

食に頓着が無いわけではないつもり。
なるべく自分で作る、もしくは、作った人の顔が見える料理を食べたいのだけど、
仕事で遅いと作る気にもなれず、かといって外食も毎日は嫌だし、
簡単に、適当に済ますことがどうしても多い。
家で何食べてるの?と問われれば、「米とヨーグルト」ぐらいしか答えれらない。

ちなみに前回料理ブームがおきたのは、青森勤務の時。
その時も毎日お弁当作ってたし、それなりに手の込んだもの作ってみたりしてた。
その時と今とで違うのは、今は野菜メインになったこと。
「肉と炭水化物以外でいかに美味しくお腹いっぱい食べるか」
みたいな。

料理は出来て損すること無いと思うので、
なるべくがんばる。
[PR]

by pocket-xiao | 2012-05-13 22:57 | いとし、しほらし、かはいらし
2012年 05月 01日

春めく

perfumeの新曲が良い。PVも良い。
CMで聞いた時はピンとこなかったけど、
フルでPV見たら、これは良いじゃない!と。
春めいた感じ。フワフワお外に出掛けたい感じ。

いつもPVはとても手が込んでいて良く出来てるなーと思うのだけど、
今回のは特に。
Baby cruising~のもそうだけど、光を使った演出に弱い私。

そういえば1月末にperfumeのライブに行ってきました。
ファンクラブに入っている友達がチケットを取ってくれたので、
さいたまスーパーアリーナのアリーナ席。しかも結構前の。
ポジションで言うとかしゆか側。

完全に老婆心目線ですが、
若い女の子が精一杯頑張っている姿を見るって良いですね。
めちゃくちゃ楽しかった。
演出もよく凝られているし、MCは長いけどw
客席の男女比が見た目1:1ってのも珍しい。
まぁでも男性ファンを見ると彼女たちはアイドルなんだなぁ、って思います。

しばらくの間、ヘビーローテーションです。
これだけじゃなくて「FAKE IT」もヘビロテ中。
軽めでノリの良いのが朝の出勤時にちょうど良いもので。
[PR]

by pocket-xiao | 2012-05-01 21:59 | いとし、しほらし、かはいらし
2012年 04月 01日

引力

昨日、フィギュアスケートの男子フリーを見てまして。
羽生結弦の演技が素晴らしくって。クギヅケでした。
確かに、技の完成度としては、その後のパトリック・チャンとか、
明らかにレベルが上なんだけど、心の揺さぶられ方が全然違った。
「グッとくる」と「お上手ね」の違い。

なんだろ、理由はよく分からない。
若さゆえにコントロールできない力みたいなものが、
TV画面からも伝わるような気がしたのね。
とにかく、引き付ける力があって、良いものを見た!と心から思った。
上手とはちょっと違う、見る人を引き付ける「引力」みたいなものかと。
こういうことって、たまにはあるけど、
たまにしかないから、大事にしたいと思う。

ちなみに、最近見たもので印象深いのは、
中村勘九郎の襲名興行で見た「鏡獅子」。
(前半、腰元として踊り、獅子頭を持って踊っていたら獅子の霊が乗りうつって、
後半は獅子として勇猛に踊るという、踊り分けが難しい曲)
前シテの腰元がそれなり(むしろ女形は弟の七之助が上手だ)で、
「いやー、さすがに難しいか?」と思ってしまったのだけど、
後シテの獅子が素晴らしかった。
舞台上に居るのが人間だとは思えないくらい、
舞っているのがきちんと獅子だった。

あとはこれも歌舞伎だけど、市川海老蔵の「暫」の絵面が良かった。
江戸時代の芝居小屋を描いた浮世絵で、こういうのがありまして、
b0024051_233711.jpg

絵の左側、花道に描かれているのが主人公。
衣装の広がりもあって、やたらと大きく見える。
ずっと、「絵だし、誇張して描いてあるに決まってる」と思っていたら、
実際こういうサイズ感に見えてやたらと感動した。
すごいでかい。そして悪い奴をバッタバッタ倒していく。

芝居小屋が小さいくあることにはきちんと意味がある。
主役が大きく、強く、超人間的に見える。
それに観客が憧れ、応援し、贔屓したくなるのは当たり前だ。

今月の平成中村座は、待ってましたの「法界坊」!
これは多くの人に見てほしい。見て絶対に損をさせない。
東京に居たら、休みの度に週1で見に行ってただろうなぁ。

スケートの話ではいって、結局歌舞伎の話になる。
最近古典芸能ばっかりみてるからな。。。
[PR]

by pocket-xiao | 2012-04-01 23:49 | いとし、しほらし、かはいらし
2012年 03月 28日

デビュー間近

この時期って、大学生4年生にとってどういうものだっけねぇ?
社会人デビュー前の、執行猶予期間みたいなものなのかな。
遊びおさめみたいなものなのかな。

よく分からないのは、自分が大学卒業→社会人というプロセスを
人並みに踏んでいないからなのだけど。
就職活動に気が乗らなかった、というだけの理由で、
(リクルートスーツを着る気にならなかった、てのもあるか)
大学4年生1年間をバイトと卒論のみで過ごした私には、
3月31日と4月1日の境が曖昧だった。

思ったのは、「あぁこれで自力で生きなきゃならんのだな」ということ。
学生、ってなんだかんだ、社会にも家族にも保護されているから。
仕送りも無くなり、学生証という身分証も無くなり、
学業という仕事も無くなり、でも払うお金は増えていく、と。
今思うと、フリーターでありながら1年に1回は海外に行ってたし、
ずいぶんと金回りの良い御身分ではあったが。

去年アルバイト時代からの勤続10年を迎えて、
ずいぶんと苦労をして来たよね感を強く思うようになりました。
給料が見合うかどうかはよく分かりません。
でも文系女子、資格無しの自分には身分相応かと思います。
次なるなら、職人が良いです、何かの。

仕事をする、ってのは「考え方の選択肢を増やすこと」だと思うんです。
自分は物売りなので、物売りのたとえになっちゃいますが、
「物を売る→儲かる」
から「高く物を売る→もっと儲かる」
から「利益を出すために安く仕入れて高く物を売る→もっともっと儲かる」
から「自分とこで作った原価の安い商品を売る→もっともっともっと儲かる」
みたいな、物を売るだけでもいろんな選択肢があって、
経験を積むごとに選択肢が増して、合わせ技とか駆け引きとか、
いろいろ覚えて使えるようになっていく。
仕事ってそういう枝葉の広がりだと思うんです。

とか偉そうなこと書いてますけど、
そんなに仕事にこだわりは無いです。
仕事は人生最大の暇つぶし、それくらいにしか考えていません。
でもどうせ暇つぶすなら、楽しくつぶしたい。
人に言われるだけじゃなく、自分の意見も言いたい。
言われたことだけじゃなく、自分の頭で考えて実行したい。
仕事は作業じゃないから。

というところで、どういううはなむけの言葉かよくわかりませんが、
今年の卒業生の皆さん、おめでとうございます。
[PR]

by pocket-xiao | 2012-03-28 22:53 | いとし、しほらし、かはいらし
2012年 03月 03日

春よ、来い

言わずと知れたユーミンの名曲。
そろそろ恋しくなる時期。
今年は槇原敬之バージョンでヘビーローテーション中です。

出たばかりの時は、この曲そんなに好きではなかったのですが、
きっかけがあってぐっときたんですよね。
たぶん映像として残ってはいないんでしょうけど、
SMCが裏学外発表会(=内輪ウケのショー)をやっていたころ、
ある先輩がこの曲でフラワーをやりまして。
衣装も道具も曲も統一感が無くてw
で、おそらくルーチンもきちんと決めてないみたいで、
本当に内輪にしか見せられないようなものでしたが、
これがなんだか心に残って仕方が無くてですね。
「今まで見た中で印象に残るアクトを5つ選びなさい」という命題を与えられたら、
たぶんこれを入れてしまうであろうというくらい。

いつか「春よ、来い」でさくらのアクトを作るのがいずれ先の課題。
そのまますぎて何のひねりも無いんですが。
何かこう、曲の背景ぐらいのさりげなさでやりたいなぁって。
曲を聴いていて気がつくと桜の花だらけになっている感じ。

今年の春はまた名古屋で迎えます。
去年は憧れの吉野山の千本桜を見に行きましたっけね。
今年は京都に桜見物にそぞろ行くのもいいかなと。
[PR]

by pocket-xiao | 2012-03-03 01:09 | いとし、しほらし、かはいらし
2012年 02月 21日

うるう

ラーメンズの小林賢太郎によるひとり芝居「うるう」を観てきた。
2月19日、東京公演千秋楽。天王洲銀河劇場。
ひとり芝居、というか、いつもラーメンズの舞台転換用の音楽を担当している
チェリストの徳沢青弦が舞台上で効果音と音楽を担当していて
時に絡みもあったので、2人で舞台を作っている感じ。

ラーメンズはかなり長いこと好きなのだけど、
たまにものすごくシュールでナーバスなものもあるので、
そっち寄りだったらめげるな。。。と、
楽しみ半分、後ろ向き半分な気持ちで見に行った。

で、結果むちゃくちゃ面白くてものすごく良い舞台でした。
両親の医学的実験で4年に1度しか体の歳を取らないという運命を背負った男が、
森の中に引きこもり、いろんな数を数えることだけを生きがいとしていたところ、
ひとりの少年と出会い、少しずつ心が溶けてゆく日々がはじまる、だが。。。
という、テーマとしてはシュール寄りで、
同じテーマでシルク・ド・ソレイユがショーを作ったとしたら、
たぶん私は最後まで見ていられないだろうなという内容。
(芸術面が主で、暗くアンハッピーなお芝居・舞台がとっても苦手なのだ)
小林賢太郎らしいひねた笑いがてんこ盛りで、
それでいてきちんとテーマとストーリーが語られていて、
すごく「スマート」な舞台だった。

男が約150年生きて38歳の時に、8歳の少年と出会い、
40年後、男が48歳、少年が48歳になって再会するという、
最後きれいなハッピーエンドだったことも印象が良かった。
あれ、2人が別れたまま終わってたら、結構しょんぼりだったと思う。
「気持ち良く劇場を出たい」人なんで、ほんと、ありがたい。

たまに、あきらかに舞台上の徳沢青弦を笑わそうと
小林賢太郎がいろんなアドリブをしかけていたのが面白かった。
そんでチェロの陰に隠れて笑う徳沢青弦がめっちゃかわいい。

うむ、良いものを見た。
現代語の芝居を見ることが最近めっきり少ないので、新鮮。
しかも4列目センターという、スーパーエキサイトな席であったこともあり。
ちなみに上演中に大きめの地震があったのだが(茨城で5弱くらいだったあれ)、
バトンの吊り照明同士の当たる音ってやっぱり怖い。
揺れよりも、その音が気になってしまった。
それと「公演中止にはしないで!頼む!!」と切に願ったもので。
何事もなく良かった。
[PR]

by pocket-xiao | 2012-02-21 00:38 | いとし、しほらし、かはいらし
2012年 01月 07日

優良番組

昨年の中ごろからNHK「ブラタモリ」が面白くてしょうがない。
基本的には、タモリ倶楽部でやる街歩きををNHK的に作ったら、
という感じで、タモさんペースでかつNHK風味の、
柔らかくて消化の良い番組になっている。

始まった時は「面白そうな番組始まるねぇ」と期待していたのですが、
NHKがタモさんの扱いに戸惑っているのと、
パートナーの女子アナがあきらかに力量不足なのが伝わってきてしまって、
見ていられなくて止めてしまった。
やっぱりNHKじゃタモさん無理かなぁ、と残念だったのだけど、
しばらくしてから見たら、良い感じに馴染んできていて、
女子アナもフワフワとついてくるようになってきていた。
で、最近すごくバランスがとれて面白い。

街を歩いていて、坂道にときめいたり、細い小路に喜んでみたり、
道に転がる猫に笑いかけたり、歩いているおばあちゃんに声かけたり、
実は高所恐怖症だったり、電車に絡んでいる時は本当に幸せそうだったり、
自然体でめちゃくちゃ楽しそうなタモさんが印象的。
ちい散歩はたぶん「地井さんが出会う人」を見る感じで、
ブラタモリはタモさんの目や感性を通して東京を見ている感じ。

それと、この番組のCGはとてもよくできている。
昨日の両国篇はCG見てて素晴らしすぎて泣きそうだった。
江戸時代の両国橋の橋詰って本当にこんな感じだったんだろうなって、
思いを馳せることが出来たから。

街めぐり系の番組では以前テレ東が「空から日本を見てみよう」という、
とても良い番組をやっていたのに、製作費が高いらしく(関係者情報)、
半年ぐらい前に終了してしまった。
なのでとりあえず今はブラタモリが一番。

来週は吉原特集らしいです。
CGにまた超期待。
[PR]

by pocket-xiao | 2012-01-07 01:14 | いとし、しほらし、かはいらし