2012年 06月 14日
NHKの「タイムスクープハンター」という番組は良く出来ていると思う。 要潤扮する未来の人が、日本のいろんな時代にタイムスリップして、 その様子をリポートする、という、いかにもNHK的な、 若干前時代的な番組ではあるのだけど。 何が良く出来ているかって、「言葉」がね。 タイムスリップした先の、その時代のその地方の言葉が、 再現しうる限りできちんと話されていること。 ゆえに、日本語なのに字幕が出る。 それが本当かなんて、誰も分からないんだから、 普通の時代劇みたいに、現代語でやったって何の文句もないのに。 以前、九州の防人のリポートの時(たぶん戦国後期)に、 その防人たちの言葉が、ほとんどヒアリングできないような単語やイントネーションで、 でも「あぁ、昔の美しく聞こえそうな大和言葉だなぁ」って思って。 それに感心してから、一目置くようになった次第。 台本書いている人も、演じてる役者さんも、大したもんです。 あと、セットや衣装が汚い、というか、生活感がきちんと出ているところ。 ぬかるんだ道とか、ボロボロの着物とか、ボサボサの髪とか、 たぶん昔の庶民はこんな感じなんだろうな、って、人間臭さが見える。 最近のNHK時代劇ならではの、古臭い演出。 しかも1回毎にテーマが違うので、 気が向いたときに気楽に見られるのが良い。 こういう「日本の昔」のきちんとした表現方法があるんだね、って、 良い提案をしてくれる番組です。
by pocket-xiao
| 2012-06-14 23:29
| いとし、しほらし、かはいらし
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