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2007年 03月 26日

さよなら、さくら

少し前になりますが、5年半一緒に居たハトが一羽、亡くなってしまいました。
学生時代からずっと一緒に居た、大事なパートナーでした。
私はあまり、ハトの名前は表には出してきませんでしたが、
その子の名前は「さくら」です。女の子。
ここ3年ほどは、2羽目を務めてくれていました。

さくらはその日の朝までは、普段と変わりなく、元気に餌もよく食べていました。
ハトは病気にかかったり怪我をすると、
とたんに餌を食べなくなって痩せてくるのですが、
さくらにはそんな様子も全く無かったのです。
だから余計に私のショックも大きいものでした。
おそらく卵詰まりが原因ではないかと思います。

さくらは私が扱った中では、一番おとなしく賢い子でした。
首が長く、すらっとしていて品のある子でした。
美人、というか。
「ハトにそんなに違いなんかあるの?」って思われるかもしれませんが、
彼ら、彼女らは人間と同じように外見にも内面にも違いがあります。
おとなしくて賢くて、美人、だから撮影なんかには
ほとんどの場合、さくらを連れて行きました。

5年半前、きっかけがあって手品でお仕事をもらうようになって、
いつまでもOGが部室のハトを借りているわけにもいかないと思い、
それでさくらは私のところにやってきました。
それからずっと、私が演技を改良していく段階や
コンテストで賞を取れるようになるまでを、そしてその後も
私と一緒に歩んできました。

だから、さくらとは、ずいぶんと多くの場所に行きました。
手品のコンベンションやイベント、そのついでの旅行。長期出張。引越し。
北海道、青森、新潟、茨城、東京、千葉、神奈川
名古屋、大阪、滋賀、京都、奈良、福岡、長崎。
ずいぶん連れまわして、ストレスも負担も多かったんじゃないかと思います。
それでも、ずっと良い子でいくれました。

今までも何羽かのハトを見送ってきましたが、いつも思うのは
「この子にとって、幸せな一生だったのか」ということです。
もちろん知る術はありません。
知らない方がいいのかもしれません。
でもやはり、命を預かる以上、そして一緒に歩んできた仲間である以上、
幸せな一生であったのか、そうであってほしいと、願わずにはいられません。

実は以前から「今飼っているハトが亡くなったら、手品をやめよう」と思っていました。
ハトの演技ができるのは、さくらを含めての3羽が居てこそのもので、
それ以上は考えられなかったからです。
でも今、また手品関係で繋がる所が増えてきて、
そしていざ、さくらを亡くしてみて、続けることの大事さも実感しています。
さくらが務めてきたポジションを、さくらがいないからといって
空けてしまってはやめてしまっては、それはたぶん、良くない。
だから、もうちょっとがんばってみたい。

ありがとうを何度言っても、言っても言っても足りないくらい
さくらには感謝の気持ちでいっぱいです。
今まで私を助けてくれてありがとう、一緒に居てくれてありがとう。
たぶん、さくらほど人に愛されたハトは他にいないと思う。
だから、さくらは幸せだったと、私は思いたい。
どうだろう。

by pocket-xiao | 2007-03-26 00:57 | いとし、しほらし、かはいらし


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